輪状軟骨が大きい人は高音が苦手って本当ですか?


ある程度は本当だと思います!
高音発声に欠かせない輪状甲状筋。
ご存知のように、この輪状甲状筋の起始が輪状軟骨で停止は甲状軟骨ですよね。
つまり輪状軟骨が甲状軟骨に向かって動きます。(実際は、共に中空に浮いた状態なので輪状甲状筋の収縮によって甲状軟骨も多少は動くことが確認されています)
このとき、もし輪状軟骨がBigだとどうなるでしょう?
重量が増しますので動かすための労力がさらに必要になることは容易に想像できます。
そう、触診検査でも、輪状軟骨の大きな人は小さな人より動き(輪状甲状筋)が緩慢である結果が出ています。
また、輪状軟骨は声門下ゆえ、共鳴腔の役割を担うことは少ないでしょう。(音色や音量にそれほど関与しない)
したがって、輪状軟骨が大きい人は小さい人より高音が苦手なのは本当だと思います。


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水色楕円部が側面から見た輪状軟骨 (軟骨ですから軟部組織に分類され、後面は頸椎前面に付着してはいません)



ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




追記1:輪状軟骨が大きい人の解決法:正しく調べた後、輪状軟骨が大きい人は喉頭周辺の過緊張を絶対になくしましょう。甲状軟骨自体の運動性を活発にし(動く範囲を獲得する)、輪状甲状関節が十分活躍できるようにするのです。そうすれば高音発声は大丈夫ですよ!



追記2:検証によって新しい事実も判明してきています。輪状甲状関節の存在位置(上図オレンジポイント部分)でも音度数が変わることもわかっています。位置の変動によって可動角度が異なります。前方型の場合(上図グリーンポイント部分)は声帯Tensionが少なくなり最高音度数は低めになります。後方型の場合(上図レッドポイント部分)は声帯Tensionが増し最高音度数も高くなります。さらに声帯自体の質量も低下するため、声帯の振動率がアップし、息の長い素晴らしい歌声になる可能性が大きくなるでしょう。ただし個体差が大きいのも特徴です。




~メッセージ~
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by aida-voice | 2009-10-10 12:40