頚部痛と声


肩こり・寝違い・むち打ち症などで頚部が痛いとき、声が出難くなることがあります。
それぞれ考えてみましょう。
①肩こり
肩こりの場合、最も影響があるのは“呼吸”です。
特に姿勢不良を伴うとき、肩峰が内方にカールし、胸郭前面の動きを阻害します。
その状態が続くと、鎖骨下筋や大胸筋が硬縮して肺内体積を減らす傾向になってしまいます。
また僧帽筋の筋内圧増加は、肩甲舌骨筋にも関与して、発声能力を落とす可能性が大きくなります。
あるTV局アナウンサーで調べてみました。
肩こりと、そうでないときの、ニュースを読んだ際の声の質感をTVを通して聞き比べました。
すると調子が良いときはマイクのりが良く、本来のステキな声でしたが、肩こりの酷いときは声に閉塞感があり音色が暗く感じました。
人は、話しの内容よりも、声の印象で判断することが多々あります。
したがって、肩こり時の声は人を魅了しない可能性がありますので十分にお気をつけくださいね。
②寝違い・むち打ち症
寝違いの原因は二つあります。
一つは、睡眠時、寝方が悪くその体勢を長時間継続して首周辺の軟部組織に負荷がかかり筋筋膜炎(急性)を起こすことです。
もう一つは、睡眠時、寝返りを打った際に首肩の筋線維を損傷し、痛みを得ることです。
むち打ち症は交通事故によって追突され胸鎖乳突筋が鞭のようにしなって筋肉や頚椎を傷めてしまうことです。
どれも甲状軟骨の可動性を阻害し、中でも胸鎖乳突筋の腫脹は上喉頭動脈を圧迫するため血流を減らし、声を悪くします。
③頚椎ヘルニア・頚椎椎間板障害
根性症状を伴わない程度でも前後屈や回旋が制限されますので、やはり声には悪影響を及ぼします。
また頚椎フラット症の場合は咽頭収縮筋のTensionが増して甲状軟骨可動時のクリック音が感知され、頚椎彎曲症の場合は第4・5・6頚椎が甲状軟骨翼後端部に触れるようになってしまいます。

このように頚部の痛みやケガは、発声にとって大敵となりますので、徹底的に治療してくださいね。


e0146240_1250672.jpg

上記レントゲン写真では舌骨がクリアに写っていますね。舌骨はヒトの骨の中で唯一空中に浮いている骨です。つまり関節でつながっていないのです。また甲状軟骨は舌骨の下部に存在しますが、実は、軟骨は軟部組織の一種であり、レントゲン写真に写りません。もちろん輪状軟骨・気管軟骨・喉頭蓋・軟口蓋も同じです。
ノドは自由でなければなりません。喉頭の機動力が最高潮のとき極上の音声が誕生します。その状態に至って歌唱(発声)テクニックと(歌)心が投入されたとき、聴いている人を感動させることができるのです!
多くの人をあなたの声でうならせてください・・・




ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)





~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-09-15 13:25