胃酸逆流症と声


最近、胃酸逆流によって声帯が胃酸に侵され、かすれやガラガラ声になって困っている人が大勢います。
侵されるとは、胃酸によって声帯粘膜がボロボロになってしまうからですね。
このような傷病には、胃酸をコントロールする抑制剤(ガスターやタケプロンなど)の使用などで対処します。
これは専門の病院で処方してもらいましょう。
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実は、私も逆流性食道炎〔逆流性食道炎〕で苦しんでいた時期がありました。
胃と食道の境にある噴門の括約筋が弛み、真夜中に突然、胃酸が口まで昇ってきて喉頭に入り、びっくりして飛び起きます。
毎度、窒息死するかと思うほど驚愕し、寝ることが怖くなります。
現在は知人の医師のおかげで治りました。
そのとき気付いたことがあります。
当サロンに来られる胃酸逆流に罹患された方は、声がかすれたりガラガラしたりすると訴えられます。
しかし、私の場合は声が悪くなった記憶がありません。
もちろん逆流した瞬間は喉頭内が胃酸で溶かされヒリヒリしました。
けれども、それは一瞬で、すぐに痛みはひき、声に影響することはありませんでした。
なぜ私は声が大丈夫だったのでしょう?
答えは上喉頭動脈の血流量にありました。
私は喉頭周辺筋が非常に柔らかく舌骨甲状軟骨間の間隙も広く運動性も抜群です。
そのため喉頭内粘膜の分泌液が豊富であると考えられます。
したがって咽喉頭に入った胃酸をアッと言う間に洗い流してしまうのでしょう・・・
結果、声帯粘膜が傷むこともなく声はGOODな状態を維持できたと思います。
さて、胃酸逆流で声に影響する方々の喉頭を精査すると、咽頭収縮筋および輪状咽頭筋が異様に硬く舌骨甲状軟骨間が狭小のため、上喉頭動脈の血流量が少ない状況ばかりでした。
超音波血流計で計測しています。(下参考写真)
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詳細な数値は公表できませんが、これまで多くの人の血流を計ってデータを集めており、正常異常の数値ラインもはっきりしています。
そう、血流が少ない状態では、唾液を含む分泌液が少ないことは容易に想像できます。
胃酸を洗い流す力が不足しているため声帯に悪影響を及ぼします。
これらを改善すれば声への影響は少なくなります。
しかし胃酸量によっては難しく、また、当サロンでは逆流症そのものの治療改善はできませんのでお間違いのないようお願いします。
また痙攣性発声障害および過緊張性発声障害で胃酸逆流症を合併している場合は、声の詰まり具合は増悪しているようです。
お大事になさってください。




ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)





~メッセージ~
この記事は往時の外喉頭外来〔医師と共同研究〕時のデータに基づくものです。よって、不確かな蓋然性も高く、内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。病気に対するアプローチは行っておりません。胃酸逆流は医師にご相談ください。
by aida-voice | 2009-08-09 14:25