イメージトレーニングの重要性・・・ ただし注意も必要!


イメージトレーニングは大切です。
多くを語るまでもなく発声はスポーツと同じです。(まったく同じと言ってしまうと語弊があるかもしれませんが、歌や演劇などの芸術はノド運動性能に立脚しているのは確かです)
2005年に作成したHPの中でも無声歌唱法を詳しく書きました。
しかし注意しなければならない大切なこともあります。
それは、喉環境が整っていたときだけイメージトレーニングが好結果を導きだすのです。
声帯結節やポリープ様声帯など音声障害に罹患していなくても、喉頭の動きが悪かったり筋能力低下が起こっていたりした場合、どんなにイメージトレーニングしても良い声にはなりません。
つまり、肩がうまく上がらない人がイメージ、トレーニングだけでイチローのような野球選手になれると思いますか?
その場合は、まず肩が正しく動くように治療または整備するのが先です。
声は、目に見えない小さなノドの筋肉によって作られます。(声帯も筋肉と粘膜でできていますよ)
自分のノドが本当にキチンと動いているかどうか確認してください。
ポイントは以下の通りです。
①喉頭周辺筋が発声時過緊張に陥っていないか?
②無声時筋硬度が20tone以下であること
 (筋硬度計を甲状軟骨板に垂直に押し当て、反対側板を母子で軽く固定した状態)
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③輪状甲状筋が動いているか?
 (必ず輪状甲状関節可動域をチェックしてください)
④甲状軟骨と舌骨の位置関係
 (正常範囲かどうかを眼科手術用カリパで計測してください)
⑤顎関節のシンメトリー開口の有無
まだまだありますが、最低限この5つは調べてください。
良い喉環境で、ポジティブなイメージトレーニングがなされたとき、今よりステップアップすることは間違いありません。




ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




追記:一般に、会話声や歌声を問わず 『声が良い』 といわれている人は輪状甲状関節がしっかり動いていますね。つまり声の中にも高音要素を織り交ぜ音色豊かにすることができるからです。実際、人は、話の内容よりも、声の印象で決めています!




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-07-01 14:22