真偽はいかに・・・?


見知らぬボイストレーナー(かなり著名な女性音楽教師と思われる)の先生からメールをいただきました。
私は常に「声は、声帯を含め、すべて筋肉が担っている」と言ってきました。
しかしこの先生は、會田の考えは間違っているとのご見解でした。
「声は人知をはるかに超えた存在で、ノドの中、特に声帯の奥には人間には見る事の出来ない妖精さんがいて、これが声の源を作っているのです」
いろいろな意見があって良いと思います。
また、諄々と諭してくださり感謝申し上げます。
このボイストレーナーの先生のご見解も、夢があってステキだと思います。
そう、月にはウサギがいて餅つきをしている・・・。
喉頭の機能は声のためではなく、呼吸や嚥下を第一に考えられていますから、ミステリアスな部分があるのも事実です。
しかし、少しずつでも科学が発達した現代において、あまりに非論理的な考えではこの先の進歩性を阻害しかねません。
声に携わるたくさんの方々に会いますが、その多くは残念ながら思い込みや個人的経験則による偏った発声理論をお持ちです。
「歌って歌って歌い続ければ高音は必ず出る」
「思い通りの声が出ないのは単なる練習不足だ」
「血を吐くまでノドを使ってからでないと良い声は生まれない」
「歌には心とイメージだけが必要で、その他は何もいらない」
「横隔膜の動きが声の良し悪しを左右する」
もちろん、上記に基づくレッスンで、納得できる声を獲得できた人もいます。
しかし、どんなに過酷な練習をしても、どんなに優秀なボイストレーナーについて習っていても、どんなに長期間練習しても、声や歌が良くならない人がいるのも事実です。
何が理由で良くならないかを正確に知らなければ、すべて無駄な努力になってしまいます。
自転車のチェーンが外れているのに、ペダルをこいでも進みません。
チェーンがはずれていることに気づいていないのです。(ちょっと大胆な例えですが・・・)

e0146240_1451308.jpg





ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




追記1:発声医学をかじったボイストレーナーの先生の多くは「輪状甲状筋が重要」とおっしゃいます。まさしく正論です。しかし、輪状甲状筋が正確に動くには幾つかの条件があります。それをご存知ないような気がします・・・。輪状咽頭筋の硬度と可動範囲、下咽頭収縮筋の緊張率、茎突咽頭筋および茎突舌骨筋による甲状軟骨挙上割合など、輪状甲状筋が動くための各種の必須条件を知りません・・・。あなたが習っている先生に「輪状甲状筋を動かす条件を聞いてみましょう!」



追記2:「ノドを整備してもらうのは、へたなやつのすることだ」と決めつけている先生もいらっしゃいましたが、プロ野球選手やJリーガーで基礎的な運動能力をないがしろにしている選手は一人もいません。皆、さらなる上をめざして身体を整備しています。喉頭の能力が最高に達したとき、聴く人を魅了する声が可能になるのです。





~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-06-24 14:17