肩甲舌骨筋の超絶技巧ストレッチ


喉詰め発声や過緊張性発声する方の多くが、肩甲舌骨筋が浮き上がるほど硬くしている事実を知っていますか?(痙攣性発声障害内転型、音声振戦症、気息性嗄声、努力型発声、頚部ジストニア、声帯結節などの患者様にも多く見受けられます・・・)
肩甲舌骨筋は、人間の筋肉の中でも最も変わった存在です。
舌骨を起始として胸鎖乳突筋と斜角筋(前中後)を通り肩甲骨に付着します。
形状は二つの筋腹をもつ二腹筋で、この他には顎二腹筋と眼球を動かす上斜筋しかありません。
役目として、舌骨の引き下げ、頚部の筋膜の引き締め、内頚静脈の膨張です。
深在性と筋腹が薄いためアクセスが難しい筋肉です。
しかし過緊張の発声をする人は、この筋肉の筋腹が浮き上がってくるのです!
この筋肉が硬くなると、甲状軟骨が頚椎方向ならびに下方に圧着されてしまい、発声にとってマイナスとなります。
つまり声のコントロール不全に陥るのです。
また僧帽筋からも影響を持っているため、肩こりの人は要注意ですね。
この肩甲舌骨筋をストレッチしてみましょう。
一人では困難なため他者の手を借ります。
顔を反対側45°に向けます。
該当側の肘関節を90°に屈曲しながら肩峰を後方に移します。
頚部を後方に倒します。(頚椎に負担のかからないよう注意してください)
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その状態で術者は舌骨から胸鎖乳突筋までの前腹の部分を、中央から外側に向かって指腹を用い優しく引き伸ばします。
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数度繰り返します。
次に胸鎖乳突筋から肩甲骨までを同様にストレッチします。
特に肩甲骨部位は深度が上がるため、しっかり圧をかけましょう。
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相応の解剖知識と熟達したテクニックがないと、分かり辛い筋肉なので正しくできる可能性は少ないかもしれませんが、的確にアプローチできたときは想像を絶する効果がありますよ。
そう、声がスルスル滑らかに出てくる感覚になります。
歌う前、本番前、レコーディング前には特にお勧めです。
チャレンジしてみてください。



ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)



追記1:よくメールで詳しい方法を問われますが、コツやポイントは會田茂樹独自の特殊秘技の部分となりますのでお答えできません。ご了承のほどよろしくお願い申し上げます。



追記2:肩甲舌骨筋および喉頭周辺筋は非常に繊細です。専門家に相談のうえ、各所を損傷しないよう十分に注意して行ってください。




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-05-11 16:23